診療科・各部門

薬剤部

医療の進歩と共に、薬物療法も高度化し、質の高い安全な治療が求められています。当院薬剤部では、患者さん一人ひとりに寄り添い、最適な薬物療法を提供することで、患者さんの笑顔と健康を守ります。


■ チーム医療で、切れ目ない医療を提供

主治医、看護師など多職種チームと密に連携し、病状や体質、ライフスタイルに合わせた最適な薬物療法を提案します。入院前から退院後まで、服薬指導や在宅でのサポートなど、切れ目ない医療を提供します。

■ 安心・安全な服薬をサポート

服薬方法や注意点、副作用への対応などを丁寧に説明します。退院後も訪問薬剤師が自宅に伺い、服薬状況を確認・指導します。地域の医療機関や薬局と連携し、情報共有することで、安全な服薬をサポートします。

■ 患者さんの笑顔のために

当院薬剤師チームは、患者さんのQOL向上を目指し、日々研鑽を積んでいます。

薬剤部の業務とは

調剤業務

医師の診察により患者さん一人ひとりに発行された処方箋に基づき薬を調剤します。調剤するにあたり、処方された薬の量や使用方法に問題はないか、他の診療科で同じ薬は処方されていないか、飲み合わせに問題はないか等をチェックしています。調剤業務の効率化と安全性の確保のため、錠剤一包化監査支援システムをはじめ、様々な調剤支援用の機器を導入導入しています。当院では院外処方箋の発行率が95%以上となっています。その処方内容も全て当院薬剤師がチェックしています。

製剤業務・無菌調製業務

消毒薬や市販されていない特殊な軟膏や点眼剤、坐剤、注射剤などの調製を行っています。また、食事を経口的に摂取できない患者さんのための栄養輸液を無菌的に調製しています。

抗がん剤の無菌的混合調製も行っています。調製の際には投与量や投与方法、投与間隔などのチェックを行い、抗がん剤の治療が安全に正確に行えるよう支援しています。

医薬品情報管理業務(DI業務)

薬物療法における薬の適正な使用方法や副作用情報、新薬についての情報など、さまざまな情報を収集・管理しており、患者さん及び医師や看護師など医療スタッフからの薬の問い合わせに対応しています。医薬品情報誌「DI news」を毎月発行し医薬品の安全使用に貢献しています。

持参薬確認業務

患者さんの入院前には医療用医薬品をはじめ、市販薬やサプリメント等の服薬状況を確認し、入院後の治療に問題ないかチェックしています。薬の種類によっては入院前に服薬を止める必要のあるものもあり、その際には患者さんに面談し、詳細について説明します。緊急入院の患者さんについても24時間体制で対応しており、持参薬の内容は医師や病棟薬剤師、看護師に伝えられ、入院後の治療に役立てられます。

病棟業務(薬剤管理指導業務)

全ての病棟に専従の薬剤師を配置して入院から退院までの薬剤管理指導業務に積極的に取り組んでいます。

初回面談

入院時には内服しているお薬、健康食品、サプリメント等について情報収集を行います。また、副作用歴やアレルギー歴についても確認します。入院中もお薬の効果、副作用、服用方法、注意事項等について説明・確認を行っています。

チーム医療

医師や看護師と連携し安全な薬物療法を受けられるように患者さんをサポートしています。病棟でのカンファレンスや回診にも参加しています。

退院後の継続的支援

退院時に出されお薬についても説明を行います。また、お薬手帳への記載や薬剤管理サマリーを作成し、他の医療機関や保険薬局と連携、情報共有を行っています。

外来がん患者指導業務

医師の診察前に面談し、服薬状況や副作用を確認、必要な指導を行います。面談した内容は医師にフィードバックされ、必要に応じて処方提案も行うことで、患者さんにとってより良い薬物治療を提供できるように努めています。また、お薬手帳にレジメン内容や副作用の発現状況などを記載して情報提供を行う等、保険薬局との連携にも力を入れています。

在宅支援

当院では、患者さんが退院されご自宅に戻られてからも安全で安心な薬物治療を行えるよう、病院薬剤師が服薬指導等の在宅支援に取り組んでいます。

在宅業務ではフィジカルアセスメントも重要です。緊急な対応が必要だと判断した場合には、医師との密な連携の元、その場で迅速な対応が可能となっています。

治験事務局

新しい医薬品を開発するために必要な治験に関する業務を行っています。
治験は国の定めた省令(GCP)に沿った「医薬品の治験及び製造販売後臨床試験の実施に関する標準業務手順書」に基づき実施しています。

出前講演

 当院では地域の皆様との交流、健康づくりに対する意識と知識向上を目的に、職員による「出前講演」を行っています。高齢社会の到来を迎え、地域社会における薬剤師の役割は、医薬品を通じた病気の治療のみならず、生活習慣の改善を提案し、予防を中心とした分野でも積極的な関与が含まれています。薬剤師も講師として地域の皆様のもとにお伺いしています。

新人教育

新人教育にも力を入れており、新たにチューター制度を導入しています。

新人1人に対して専任の先輩薬剤師1人が付き、調剤室での業務をはじめ業務全般にわたり指導・助言を行い、新人をサポートします。

製薬メーカーの皆さまへ

日頃より当院の医薬品適正使用のためにご協力をいただきありがとうございます。

当院薬剤部では医薬品情報を適正に収集・管理するため、当院で使用される医薬品について以下の資料の提供をお願いしております。

「医薬品ヒアリングシート」のフォーマットは、下記リンクより取得可能です。

「医薬品ヒアリングシート 内服薬」

「医薬品ヒアリングシート 注射薬」

「医薬品ヒアリングシート 外用薬」

ファイル名を「医薬品名 メーカー名 医薬品ヒアリングシート 作成年月」に変更して下さい。また、ヒアリングシートの他に、総合製品情報概要、適正使用ガイド、錠剤・カプセル剤の分割、粉砕、一包化、簡易懸濁投与の可否について、注射薬・外用薬の配合変化表など、電子媒体で提供可能なものは併せて下記に送付願います。

浅ノ川総合病院 薬剤部 医薬品情報室 iyaku-lotus@asanogawa-gh.or.jp

この他に、患者向け資材については、現物で2名分を別途提供願います。

入職を希望される方へ

当院は30年ほど前から全ての病棟に薬剤師が常駐しています。そのため、医師・看護師等の他職種との連携が強いのが当院の強みであり特徴です。

薬剤師からの処方設計・提案の受け入れ率が高い

薬剤師主導の研究・取り組みへの協力が得られやすい

という働きやすく、学びやすい環境が整っています。

当院薬剤部への見学も随時受け付けております。

各種資格等(2024年5月現在)

日本薬剤師研修センター認定薬剤師 5名 日本薬剤師研修センター
日病薬病院薬学認定薬剤師 10名 日本病院薬剤師会
日本病院薬剤師会認定指導薬剤師 4名 日本病院薬剤師会
感染制御認定薬剤師 2名 日本病院薬剤師会
がん薬物療法認定薬剤師 1名 日本病院薬剤師会
認定実務実習指導薬剤師 4名 日本薬剤師研修センター
栄養サポートチーム(NST)専門療法士 2名 日本静脈経腸栄養学会
ウエルネスファーマシスト(認定運動支援薬剤師) 2名 ウエルネスファーマシスト認定委員会
漢方・生薬認定薬剤師 2名 日本薬剤師研修センター
健康食品管理士 2名 健康食品管理士認定協会
抗菌化学療法認定薬剤師 3名 日本化学療法学会
日本糖尿病療養指導士 2名 日本糖尿病療養指導士認定機構
緩和薬物療法認定薬剤師 1名 日本緩和医療薬学会
骨粗鬆症マネージャー 1名 日本骨粗鬆症学会
老年薬学指導薬剤師 1名 日本老年薬学会

学会発表

【2023年度】

「多職種連携による不眠時指示薬標準化への取り組み」/第33回日本病院薬剤師会北陸ブロック学術大会(2023.11)/澁澤 宗、船戸 元子、笹山 潔

「ミロガバリンの適正使用に向けた使用実態調査」/第33回日本病院薬剤師会北陸ブロック学術大会(2023.11)/吉田 宗広、笹山 潔

「周術期患者への薬学的管理~医科歯科連携に寄与できたビスフォスフォネート長期内服患者の1例~」/第25回骨粗鬆症学会(2023.9)/船戸 元子*1、藤田 未来也*1、徳海 裕史*2、大島 健史*2、中田 克治*3、笹山 潔*1(*1薬剤部 *2整形外科 *3麻酔科)

【2021年度】

「院外処方箋における保険薬局との疑義照会プロトコル運用に関する調査」/令和3年度第1回(通算第171回)石川県病院薬剤師会学術研修会/久保 和香菜、吉田 宗広、山岸 晃一、笹山 潔

「AST専任薬剤師と病棟薬剤師の連携が抗菌薬適正使用に与える影響」/第31回 日本病院薬剤師会 北陸ブロック学術大会(2022.11)/大門 美和*1、南 玲子*1、澁澤 宗*1、米山 宏*2、笹山 潔*1(*1薬剤部 *2内科)

「非がん性疼痛に対してレスキューが使用され、ケミカルコーピングが疑われた症例」/第14回日本緩和医療薬学会年会(2021.5)/吉田 宗広、船戸 元子、笹山 潔

【2020年度】

「保険薬局を対象とした薬薬連携の現状に関するアンケート調査」/令和2年度第1回(通算第170回)石川県病院薬剤師会学術研修会/藤田 未来也、久保 和香菜、東 敬一朗、笹山 潔

【2019年度】

「スルピリド服用患者におけるパーキンソニズム発現状況調査」/令和元年度第1回(通算169回)学術研修会(2019.9)/藤田 小貴子、笹山 潔

  • お問い合わせ

    当院薬剤部の見学も随時受け付けております。

    ご不明な点や気になること等がございましたら、下記までお気軽にお問い合わせください。

    医療法人社団浅ノ川 浅ノ川総合病院

    薬剤部 笹山 潔

    TEL:076-252-2101(代表)

    メールアドレス:sasayama117@asanogawa-gh.or.jp

    受付時間は、平日8:30~17:00です。

    日曜・祝日・第2土曜日などの病院休診日や夜間はご質問にお答えできない場合がございます。ご了承ください。