診療科・各部門

東館4階病棟(人工呼吸センター)

2007年5月に、全国で2番目となる人工呼吸センターが開設し、今年15年目を迎えます。主に脊髄損傷や神経難病、蘇生後脳症により人口呼吸器からの離脱が困難となった患者さんが入院されており、36床のベッドは常に満床の状態です。

医師3名、看護師23名、介護福祉士13名、臨床工学技士、リハビリスタッフが協働し、人工呼吸器装着中の患者さんの安全確保と、患者さんや家族に寄り添ったケアに努めています。

塗谷センター長と病棟スタッフ

  • 人工呼吸センターの取り組み

     人工呼吸器が装着されている患者さんは、さまざまな欲求が制限されていることが多いです。その中でも、当センターの一番の特徴は、すべての患者さんに毎週入浴していただいていることです。入浴中も酸素が必要なため、医師が酸素を送りながら入浴を行います。人工呼吸器装着下にある患者さんに入浴していただくことは容易ではありませんが、これは開設当初から医師の想いでもあり、1日に7~8人程度の入浴を現在も継続して行っています。

     また、入浴以外にも可能な限り患者さんやご家族の思いに添えるよう、スピーチ(人工呼吸管理下での発語)や経口摂取訓練にも積極的に取り組み、現在2名の方がスピーチを行い、4名の方が経口で食事をしています。食事摂取はできなくてもアイスやジュース、お菓子などの間食を行っている方もいます。四季を感じてもらえるように、お花見やクリスマス会等のレクレーションにも取り組んでいます。

     人工呼吸器を装着し、多くのことを諦め悲観に暮れている方もいると思います。可能な限りできることを提供し、心のケアを行える、温かい病棟にしたいと考えています。

    食事と入浴